「梅に栄養ってあるの?」実は“加工しても残る”成分がすごかった! →「梅干し漬けてみたい…」「知らなかった」

6月は梅の季節。スーパーに青梅や完熟梅が並び、「そろそろ梅シロップでも作ろうかな」「今年こそ梅干しに挑戦しようかな」と考える方も多いのではないでしょうか。

でも、ふと気になるのが「梅って栄養あるの?」「加工した後は体にいいの?」という疑問。実は、梅には注目すべき栄養素がしっかり含まれていて、加工後もある程度残るものがあるんです。

注意:青梅は生で食べると有害物質に変わる成分(アミグダリン)を含みます。必ず加熱や漬け込みなどの処理を行いましょう。

梅に含まれる代表的な栄養成分

特に注目したいのが「クエン酸」。梅の酸っぱさのもとで、疲労感の軽減や食欲をサポートする働きがあるとされており、酸性度が高いため雑菌の繁殖を抑えやすいとも言われています。

そのため、梅干しをお弁当に入れると傷みにくいと言われるのは、pH2〜3程度の強い酸性と高い塩分濃度によって、雑菌の繁殖が抑えられやすいためです。

また、「カリウム」も豊富。体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する作用があり、むくみや高血圧の予防に役立つ成分として知られています。そのほか、抗酸化作用のあるポリフェノールや、腸内環境を整える食物繊維も含まれています。

※カリウムについての注意:腎臓に疾患のある方はカリウムを過剰に摂取すると体に負担がかかる可能性があるため、医師の指導に従うことが大切です。

加工しても栄養は残るの?

加工方法によって、残る栄養と失われやすい栄養がありますが、クエン酸やカリウムなどの成分はある程度残るとされています。

梅干し

天日干しを経ても、クエン酸や食物繊維はそのまま。酸性度が高く保存性にも優れており、昔からの保存食として理にかなった存在です。

梅シロップ

砂糖で漬けることで、クエン酸やカリウムが液体に溶け出します。ドリンクとして飲めば、手軽に摂取可能。ビタミン類は酸化しやすいため少なくなりますが、夏バテ対策におすすめです。

梅酒

アルコールに漬けることでクエン酸や香り成分が抽出されます。クエン酸を含む梅酒は、爽やかな風味で気分転換にもなります。ただし、アルコール飲料のため、飲みすぎには注意が必要です。

つまり、梅は加工しても「クエン酸」や「カリウム」など、体にうれしい成分をある程度摂ることができます。

なお、「食物繊維」は果肉を食べる梅干しなどに限られ、シロップや梅酒にはほとんど含まれません。

注意点も忘れずに

  • 青梅は生で食べると有毒です(アミグダリンが体内で分解されると、シアン化合物という有害物質が発生するため)。必ず加熱または漬けてくださいね。
  • 梅干しは塩分が高いため、食べすぎには注意が必要です。

まとめ

記事の要約!
  • クエン酸は加工後もある程度残るため、疲労回復に◎
  • カリウムは梅干しやシロップ漬けで、食物繊維は果肉を食べる梅干しなどで摂取可能
  • 加工法に応じて栄養の残り方が異なるので、目的に合わせて活用を

「梅に栄養なんて…」と思っていた方も、これを知るときっと梅を漬けたくなるはず。ぜひ今年は、栄養も楽しみながら手作り梅生活を始めてみませんか?

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の疾病の予防・治療・改善を保証するものではありません。体調に不安がある場合は、医師や専門家にご相談ください。

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