夏野菜の定番「ナス」。みずみずしくて煮ても焼いてもおいしい野菜ですが、冷蔵庫での保存方法にはちょっとした注意が必要です。
「野菜=冷蔵庫」が当たり前と思っている方も多いですが、ナスは冷やしすぎると品質が低下することがある野菜です。

スーパーの青果部門で働いていた筆者が、ナスの保存法についてよくある誤解とその対処法をわかりやすくご紹介します。
ナスは冷やしすぎに注意!

ナスは熱帯原産の野菜で、寒さに弱い性質があります。冷蔵庫に入れると5℃以下の低温環境で低温障害を引き起こす可能性があり、皮がしおれたり、果肉の食感が変化することがあります。
また、加熱しても食感や風味がやや損なわれる場合があるため、保存場所には配慮が必要です。
特に冷蔵庫の奥のように温度が低い場所は避け、購入後の保存環境を工夫することで、ナスの風味を保ちやすくなります。
プロが教えるナスの正しい保存法は?
1)新聞紙やキッチンペーパーに包む
ナスは乾燥に弱く、水分が抜けるとしなびてしまいます。新聞紙などで包むことで湿度を保ち、さらに衝撃からも守れます。
2)ポリ袋に入れる(口は軽く閉じる)
密閉せず、袋の口をゆるく閉じることで通気性を保ちます。蒸れを防ぎながら乾燥を抑えるのがポイントです。
3)直射日光の当たらない涼しい場所に置く
夏場など室温が高くなる時期は、冷蔵庫の野菜室の手前側(比較的温度が高めの場所)に入れるとよいでしょう。
この方法により、鮮度にもよりますが3〜4日程度、比較的状態を保ちやすくなります。

ただし、室温が高い場合は品質が落ちやすいため、早めに使い切るのが理想です。
まとめ

記事の要約!
- ナスは熱帯性の野菜で寒さに弱い傾向がある
- 低温障害を避けるため、保存場所と温度に配慮が必要
- 新聞紙+ポリ袋+涼しい場所での保存が推奨される
- 3〜4日以内に使い切ると品質を保ちやすい
ナスの美味しさを維持するには、保存方法を少し工夫することで品質を保ちやすくなります。冷蔵庫に入れる前にひと呼吸おき、適切な保存環境でおいしさを守りましょう。
※本記事は一般的な保存方法の一例です。気温や環境によって保存状態が異なる場合がありますので、ご家庭の状況に応じてご判断ください。