夏野菜として人気のオクラ。ねばり気のある食感とやさしい風味が特徴で、和え物やサラダ、炒め物など、さまざまな料理に活用できますね。
しかし、そんなオクラの下処理について、多くの方がやりがちな“もったいない切り方”をご存じでしょうか?
元スーパーの青果担当として働いていた筆者からひとつお伝えしたいのは、「ヘタを全部切り落としてから茹でないでください!」ということ。

実はその処理方法では、オクラの中身が出やすくなったり、水っぽくなることがあるのです。
ヘタを落とさずに茹でるのが、おいしさのカギ

よく見かけるのは、オクラのヘタを落としてから茹でる方法。しかしこのやり方では、茹でているうちにオクラの断面から粘りや風味が逃げやすくなることがあります。そのため、水っぽく感じたり、粘り気が弱くなることも。
そこでおすすめなのが、ヘタを切り落とさず、皮の硬い部分だけを剥くという下処理。これなら中の成分が流れ出るのを防ぎつつ、口当たりの良い仕上がりになります。
オクラをおいしく仕上げる手順
1)オクラをまな板に並べ、全体に塩をまぶして板ずりします(表面の産毛を取り、色よく仕上がります)。


2)ヘタをまるごと切らず、ヘタ周りの硬い角だけを包丁で軽くそぐように剥きます。先端のとがった部分は少しだけ切り落としてOKです。


3)鍋にお湯を沸かし、沸騰したら塩がついたままのオクラを入れ、1分〜1分30秒ほど茹でます。

4)茹で上がったらザルに出し、おか上げして水分を蒸発させます。

5)お好みの大きさにカットして料理に使いましょう。

この方法を取り入れることで、オクラの粘りや風味をより感じやすくなります。
まとめ
- ヘタをすべて切り落とすと、中の成分が出やすくなることがある
- 硬い部分だけを剥いて茹でるのがポイント
- 粘りと食感を活かした仕上がりにできる
ちょっとしたひと手間ですが、オクラ本来の味わいを最大限に引き出すにはとても大切なポイントです。これからはぜひ、“ヘタは剥くけど落とさない”を意識してみてくださいね。
※本記事は筆者の経験と一般的な調理法に基づいた内容です。調理の際はご自身の判断で行ってください。