冷蔵庫に入れていたはずなのに、トマトがぶよぶよになっていたことはありませんか?また、赤くならずに青いまま止まってしまったという経験もあるかもしれません。
トマトは保存の仕方によって、風味や鮮度に影響が出ることがあります。

この記事では、スーパーの青果部門で勤務していた筆者が、トマトをできるだけ良い状態で保つための保存方法をわかりやすく紹介します。
青いトマト、買ってすぐに冷蔵庫に入れないで!

トマトは収穫後も追熟する性質があります。
スーパーで販売されているトマトの中には、やや青みが残っているものもありますが、すぐに冷蔵庫に入れてしまうと追熟が止まり、風味が十分に引き出されないことがあります。
また、冷やしすぎると低温障害を起こし、食感が悪くなることもあります。
さらに、色づきが進まず、赤くならないまま品質が落ちてしまう場合もあります。
そのため、青いトマトは常温で風通しの良い場所に置き、しっかり赤く熟してから冷蔵保存に切り替えるのが適しています。
トマトはヘタを上に向けて保存はNG

トマトの保存には「向き」も関係しています。
ヘタのある上部は比較的かたく、下側(おしり)は柔らかいため、ヘタを上にして置くとおしり部分が潰れやすくなり、そこから傷みやすくなります。

保存する際は、ヘタを下にして置くと、柔らかい部分が接地面から守られるため、傷みにくくなります。
正しい保存方法
トマトの保存は、熟し具合と保管場所の環境に応じて調整することが大切です。保存する際は、ヘタを下にして置くようにしましょう。
未熟なトマト(青みがあるもの)

ヘタを下にして常温で保存し、赤く熟すのを待ちます。直射日光を避け、風通しの良い場所が適しています。
完熟したトマト(赤く柔らかくなったもの)

常温では傷みやすいため、冷蔵庫の野菜室に移します。保存時は新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れることで湿度が保たれます。冷蔵庫でもヘタを下にして保存することで、やわらかい部分の変質を防ぎやすくなります。
カットしたトマトは密閉容器に入れて冷蔵し、2日以内に食べきるのが目安です。
まとめ
- 青いトマトは常温で追熟させる
- ヘタを下にして保存すると、潰れやすい部分が守られる
- 完熟トマトは包んで野菜室へ、湿度を保つとよい
トマトは、少しの保存の工夫で状態が変わることがあります。ぜひ、日々の保存に取り入れてみてください。
※本記事は一般的な保存方法をご紹介したものです。トマトの品種や状態、ご家庭の保存環境によって結果が異なる場合がありますので、あくまで参考情報としてご活用ください。