きゅうりを買ってきたあと、なんとなく冷蔵庫の奥に入れていませんか?
実はその保存場所が、きゅうりの鮮度を落とす原因になっているかもしれません。
スーパーの青果部門で働いていた私も、「きゅうりはあまり日持ちしない…」という声をたくさん聞いてきました。その多くが、保存する場所や方法のちょっとした違いによって、鮮度が落ちていたのです。

今回は、きゅうりの食感を保ちやすくするための保存場所と、ちょっとした工夫をご紹介します。
きゅうりは「冷えすぎ」が苦手だった!

暑い日に、キンと冷えたきゅうりを丸かじりするのはとてもおいしく感じますよね。その爽やかさから、「きゅうりはできるだけ冷えたほうがいい」と考える方も少なくないでしょう。
しかし、実際には冷蔵庫の奥は温度が2〜5℃と低く、冷気がたまりやすいため、寒さに弱いきゅうりには適しません。10℃を下回ると低温障害を起こしやすく、保存環境によっては、日が経つにつれてハリが失われやすくなります。
私の経験では、野菜室ではなく冷蔵室の奥に入れてしまうと、特にヘタの部分から柔らかくなったり、水分が抜けたりして、鮮度が落ちてしまうことがありました。
正解は「野菜室の手前」or「冷蔵庫の温度が高めの場所」

きゅうりの保存に適しているのは、野菜室の手前側や、冷蔵庫内でも温度がやや高めの場所です。
温度の目安は7〜10℃程度。これくらいの温度なら、きゅうりが寒さで傷むのを防ぎやすくなります。
冷蔵庫のドアポケット付近は比較的温度が高いため、低温障害を防ぐという意味では一時的な保存には向いています。
ただし、開閉による温度変化があるため、ある程度日持ちさせたい場合には、野菜室の手前側に入れるのがおすすめです。
保存時のひと工夫で、鮮度を保ちやすくなります
1)乾燥を防ぐため、1本ずつキッチンペーパーで包む
2)さらにポリ袋や保存袋に入れる

3)ヘタを上にして立てて保存すると、水分の偏りを防げます
また、買ってきたままの水分がついた状態で保存すると、傷みやすくなります。軽く拭いてから保存するのもおすすめです。
まとめ

- きゅうりは冷えすぎると低温障害を起こすことがある
- 保存は「野菜室の手前」か「比較的温度が高い場所」が適している
- キッチンペーパー+袋に入れて立てて保存すると鮮度を保ちやすくなる
実際に、ちょっとした保存方法の違いで、きゅうりの鮮度に差が出ることもあります。
日々の保存場所を少し見直すだけでも、鮮度が保ちやすくなるかもしれません。
※本記事は、一般的な家庭で実践できる保存方法をもとに構成しています。保存状態や冷蔵庫の機種、ご家庭の環境などにより効果には個人差がありますので、あくまで目安としてご活用ください。