料理やお菓子作りに欠かせない砂糖。
砂糖にはいくつかの種類がありますが、今回は家庭で特によく使われる「上白糖」と、栄養価の面で注目される「黒糖」との違いをご紹介します。

今回は「上白糖」「黒糖」の2種類を栄養成分の面から比較し、それぞれの特徴や使い分けのポイントをご紹介します。
含まれる栄養素は?基本の比較
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」による各100gあたりの栄養価は以下の通りです。
栄養成分 | 上白糖 | 黒糖 |
---|---|---|
エネルギー | 391kcal | 354kcal |
カルシウム | 1mg | 240mg |
鉄分 | Tr(微量) | 4.7mg |
カリウム | 2mg | 1,100mg |
マグネシウム | Tr(微量) | 31mg |
栄養成分で比較すると「黒糖」が優位

とくに注目したいのが鉄分とカルシウム、カリウムの含有量です。
「黒糖」には、上白糖に比べて鉄分、カルシウム、カリウムといったミネラルが比較的多く含まれています。
100gあたりの含有量では、鉄分は25倍以上、カルシウムは約240倍、カリウムは500倍以上の差がありますが、実際の使用量を考慮すると栄養源としての貢献はごくわずかです。
料理や甘味に使う際、ミネラル成分が気になる方は、補助的な観点で参考にする程度にとどめるのがよいでしょう。
※健康のために上白糖や黒糖を大量に摂ることは推奨されません。あくまで風味や使い分けの観点での選択肢としてご検討ください。
味や使い勝手に違いはある?
上白糖

クセがなく、しっとりしていて使いやすい。日本の家庭で最も一般的に使われています。保湿性が高く、焼き菓子や煮物など幅広い料理に対応できる万能タイプ。

料理にまろやかな甘さを加えたいときに重宝します。
黒糖

独特のコクと風味があり、豊かな甘さを楽しめます。ミネラルを多く含みますが、風味が強いため料理によっては好みが分かれることも。

和菓子や煮物との相性は抜群です。
まとめ
- 黒糖はミネラルを微量ながら比較的多く含んでいる砂糖
- 上白糖はクセがなく、どんな料理にも使いやすい
目的や料理に応じて砂糖を使い分けることで、風味や仕上がりの違いを楽しむことができます。
※本記事は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」に基づき構成されています。特定の健康効果を保証するものではなく、体調や体質に不安のある方は、医師や専門家にご相談ください。また、本記事は一般的な食品情報の提供を目的としており、特定の疾病の予防・治療・改善を意図したものではありません。