お米の価格高騰を受けて、政府は備蓄米を大手スーパーやディスカウントストアに安価で提供し、消費者が購入しやすい価格を実現する取り組みを進めています。
この政策により、早ければ6月上旬から備蓄米が店頭に並ぶ見込みです。
備蓄米とは、政府が非常時に備えて保管しているお米のことで、収穫から1~2年、場合によっては5年ほど保存されたものが流通します。
新米に比べるとやや風味が落ちるものの、品質には基本的に問題がなく、普段の食卓でも十分においしく食べられます。
ただし、通常のお米と同じく保存方法がとても大切です。
一般的に流通しているお米と同じで、保存環境が悪いと、味や香りが損なわれるだけでなく、カビや虫が発生する可能性もあります。
この記事では、備蓄米はもちろん一般的に流通しているお米を保存する際に避けたいNG行動3つと、おすすめの保存方法をわかりやすくご紹介します。
NGな保存方法①:高温の部屋で保存する!

キッチンの隅や玄関脇など、つい空いているスペースに置きがちですが、室温が高い場所での保存は避けましょう。
お米は高温になると酸化が進み、劣化しやすくなります。
特に夏場は注意が必要で、35℃近い場所では数週間で品質が大きく落ちることもあります。風味や香りが変わってしまう原因になります。
NGな保存方法②:お米の袋のまま水回りで保存!

購入時の袋のまま、流し台の近くやシンク下などの水回りに置いていませんか?水気が袋につきやすい場所では、カビが発生しやすくなります。
さらに、お米の袋には脱気のための小さな穴(空気穴)があいているため、そこから水気が入り込みやすくなっています。水を吸ったお米は、カビが生えやすい状態になります。
どうしても水回りで保管する場合は、お米を袋から出し、密閉できる容器に入れて保存することをおすすめします。
NGな保存方法③:ニオイの強い場所で保存

お米は周囲のニオイを吸収しやすい性質があります。洗剤や芳香剤、香辛料など香りの強いものの近くに置くと、ニオイがお米に移ってしまうことがあります。
実際に、炊きあがったお米からわずかに洗剤や香辛料のような香りを感じるケースもあります。これは保存環境に強いニオイがあった場合に起こることで、お米が周囲のニオイを吸着しやすいためです。もし普段と違うにおいが気になった場合は、保存場所や容器、周囲のニオイの強いものに心当たりがないか確認してみるのもよいかもしれません。
日常的に使う食品だからこそ、清潔でニオイの少ない環境での保存が大切です。
おすすめのお米の保存方法
家庭で実践しやすく、効果的とされるのは、密閉できる容器に入れて冷蔵庫で保存する方法です。湿気やニオイの侵入を防ぎ、低温によってお米の劣化を防ぐことができます。

たとえば、5kgのお米であれば、2Lの空のペットボトル3本に分けて保存可能です。

ペットボトルは扱いやすく、冷蔵庫のドアポケットや野菜室にも収納しやすいため、便利です。使用前にペットボトルをよく洗って乾かし、フタをしっかり閉めて保管することがポイントです。

まとめ
- 高温・湿気の多い場所での保管は避ける。特に夏場の常温保管は注意。
- お米の袋には通気穴があり、湿気やニオイが入りやすいため、水回りやニオイの強い場所は避ける。
- ペットボトルなど密閉容器に入れて冷蔵庫で保管するのが安心。
備蓄米は正しく保存すれば、普段のお米と比べても十分おいしく食べられます。「保存方法」が、お米の風味と安全を守るカギです。気になる方は、ぜひ試してみてくださいね。
※本記事は、一般的なお米の保存に関する情報をもとに作成しています。保存方法や環境によって状態は変わることがありますので、ご家庭の状況にあわせて、無理のない範囲でご参考になさってください。