節約やエコの意識から「お風呂の残り湯」を洗濯に使っている方は多いかもしれません。
しかし、一見お得に思えるこの方法にも、思わぬ落とし穴があることをご存じでしょうか?

実は、残り湯を使うことで雑菌の繁殖や機器のトラブルといったデメリットが生じ、結果的にコストがかさんでしまうケースもあるのです。
今回は、そんな「お風呂の残り湯」の意外なデメリットを3つご紹介します。
1. 雑菌が衣類に移る可能性がある

お風呂の残り湯は、一見きれいに見えても、皮脂や汗、垢などが混ざっており、数時間放置されることで雑菌が繁殖しやすくなります。
このような水で洗濯を行うと、雑菌が衣類に付着する可能性があり、嫌なニオイや肌トラブルの原因になることもあります。
特に赤ちゃんや敏感肌の方の衣類には注意が必要です。
節約のために残り湯を使っても、衣類の再洗いや除菌処理、臭い対策に手間とコストがかかる可能性があり、結果的に節約効果が薄れてしまうかもしれません。
※ 入浴後すぐの残り湯を使用し、すすぎは清潔な水道水にすることである程度のリスク軽減が可能です。
2. 洗濯機に汚れが蓄積しやすくなる

残り湯には皮脂、石けんカス、髪の毛などの不純物が含まれており、それらが洗濯槽や排水ホースに付着しやすくなります。
特に洗濯槽の裏側は目に見えにくいため、汚れがたまりやすく、放置すればカビやぬめり、悪臭の原因となることも。
これらが洗濯機の不具合やパフォーマンス低下につながる可能性もあります。
結果として、洗濯槽クリーナーなどのメンテナンスが頻繁に必要となり、節約のつもりが思わぬコスト増となることもあるのです。
3. ポンプやホースが詰まりやすくなることも

残り湯に含まれる垢や髪の毛、石けんカスなどが、くみ上げ用ポンプやホースに入り込むことで目詰まりを起こす場合があります。
特にフィルター部分は詰まりやすく、放置すればポンプの故障や水漏れなどのトラブルに発展する可能性も。
修理や交換が必要になれば、思わぬ出費につながることになります。
節約のつもりが、実は高額なメンテナンスコストを招く結果にもなりかねません。
まとめ
- 残り湯には雑菌が繁殖しやすく、衣類や肌トラブルの原因になることも
- 洗濯機の内部に汚れがたまり、カビや悪臭、パフォーマンス低下の原因になりやすい
- ポンプやホースが詰まりやすく、修理費がかさむリスクがある
一見するとお得に思える「残り湯の再利用」ですが、衛生面や機器への負担を考えると、かえってコストが増えてしまう可能性があります。
節約は大切ですが、安全性と長期的なコストのバランスを見極めた上で、賢く活用することが求められます。
※本記事は一般的な家庭でのケースをもとにした情報提供です。使用環境や機種により異なる場合がありますので、詳細は各メーカーの説明書や公式サイトをご確認ください。