鍋の季節、スーパーで「1/2カット」や「丸ごと」の白菜が特売になっていると、ついカゴに入れてしまいませんか?
でも、数日後に冷蔵庫を開けて「あ、使い切れずにしなびてる……」と罪悪感を感じること、ありますよね。

安いから買うんだけど、鍋以外だと使い道がなくて余っちゃうんだよね…。

実は白菜って、加熱するより「生」の方が甘くて無限に食べられるんだよ!
今回は、元スーパーの青果担当だった私が、「なぜ今までやらなかったんだ!」と後悔した、白菜を加熱せずにペロリと食べる浅漬けをご紹介します。
火を使わず、ポリ袋やボウル一つで完結。驚くほどご飯が進むので、これを知れば「白菜が足りない!」という事態になりますよ。

- 冷蔵庫の中途半端な白菜を、今日中に使い切りたい方
- 「あと一品」を火を使わずに、作ってラクをしたい方
- 生野菜をたっぷり食べて、罪悪感なくお腹を満たしたい方
なぜ「ただの浅漬け」がこんなに美味しいの?
白菜を生で食べる時、失敗しがちなのが「味が薄まって水っぽい」「青臭い」という点です。
これを解決する魔法が、調理前の「塩揉み」です。
面倒で飛ばしたくなる工程ですが、ここには料理を美味しくする科学があります。

- 味が凝縮する:余分な水分が抜けて、調味料がダイレクトに染み込む。
- 食感が化ける:繊維が適度に壊れ、心地よい「シャキシャキ感」が残る。
- カサが減る:生のままだと山盛りでも、絞るとカサが減り、量を食べられる。
このひと手間を加えるだけで、スーパーの安い白菜が「割烹料理店の突き出し」のような上品な味に変わります。

塩揉みって待ち時間があるし、面倒でつい省いちゃうんだよなぁ。

そのひと手間で「水っぽいくなりやすい漬物」が「ご飯泥棒」に化けるから絶対やって!
箸が止まらない!「白菜の無限浅漬け」の作り方
それでは早速作っていきましょう。今回はごま油と米酢を使った、ご飯にもお酒にも合う「黄金比」の味付けです。
材料(作りやすい分量)

- 白菜:1/4カット(約400〜500g)
- 塩:小さじ1(塩揉み用)
【A:合わせ調味料】
- 砂糖:小さじ2
- 醤油:小さじ2
- ごま油:小さじ2
- 炒りごま:小さじ2
- 米酢:小さじ1
※お酢を入れることで、ごま油のコクがありつつも後味サッパリに仕上がります。
作り方
1)白菜をカットする
白菜は芯を取り除き、葉を一枚ずつ洗います。食べやすい一口大のざく切りにしましょう。
芯に近い分厚い部分は、繊維を断つように少し小さめに切ると味が馴染みやすくなります。

2)塩揉みして放置(ここが勝負!)

ボウルに白菜を入れ、塩(小さじ1)を振って手で全体を揉み込みます。

そのまま10分ほど放置して、白菜の汗(水分)が出るのを待ちましょう。
3)「親の敵」のように絞る
しんなりしたらサッと水で洗い流し、両手でギューッと水気を絞ります。ここで水気が残っていると味がぼやけるので、全力を出してください。

4)調味料と和える

しっかり水気を絞った白菜をボウルに戻し、【A】をすべて入れます。

全体をよく混ぜ合わせたら完成です!


これなら僕でも失敗しなさそう!簡単だね。

絞る時は遠慮しなくてOK。しっかり絞るほど美味しくなるよ。
【元店員が教える】「ハズレ白菜」を引かない3秒チェック術

せっかく生で食べるなら、一番美味しい白菜を選びたいですよね。
スーパーの売り場には、新鮮なものと、少し時間が経ったものが混在しています。元青果担当の視点で、「絶対に失敗しない見極めポイント」を2つ伝授します。

1. カット断面が「平ら」なものを選べ!
1/2や1/4カットの白菜を見る時、芯の断面をチェックしてください。
- 断面が平ら:カットしたてで新鮮。
- 断面が盛り上がっている:カットしてから時間が経っています。白菜は収穫後も成長を続けるため、外葉の栄養を使って芯を伸ばそうとするのです。
盛り上がっているものは、旨味が抜けて味が落ちている可能性が高いので避けましょう。
2. 「黄色い芯」は傷んでいる?
芯の部分が黄色くなっているものを見て「古いのかな?」と避けていませんか?
実は逆です。「黄芯(きしん)」と呼ばれる品種で、黄色い方が新鮮で柔らかい証拠。生で食べる浅漬けには、この「黄色い芯」の白菜がベストバイです!

黄色いのって変色してるのかと思って避けてたよ…損してた!

実は黄色こそが「当たり」。甘いから迷わずカゴに入れてね。
まとめ:今夜は白菜を生で味わおう

今回は、鍋料理の名脇役である白菜を、主役級のご飯のお供にするレシピをご紹介しました。
- 塩揉みで水分を抜き、食感と味の染みを良くする
- ごま油と酢のバランスで、箸が止まらないコクうま味に
- 断面が平らで、芯が黄色い白菜を選ぶ
「白菜=鍋」という固定観念を捨てて、ぜひシャキシャキの甘みを体験してみてくださいね。
今日の帰り道、スーパーで黄色い芯の白菜を見つけたら、ぜひ試してみてください!
