スーパーの売り場やギフトカタログで見かけるメロンには、さまざまな品種があります。
「マスクメロンとアールスって何が違うの?」「夕張メロンとクインシーメロンは?」「網目のないメロンって何?」と迷ったことはありませんか。
今回は元スーパーの青果担当者の視点から、網目あり・網目なしの両方を含めた代表品種の特徴・価格・見分け方を分かりやすく解説します。
メロンは「網目あり」と「網目なし」の2タイプ
まず押さえておきたいのが、メロンは見た目で網目のある「ネット系」と、網目のない「ノーネット系」の2タイプに分けられるということです。
- ネット系:表面に網目模様があるメロン(マスクメロン、夕張、アンデスなど)
- ノーネット系:表面がつるんとしたメロン(プリンス、ハネデューなど)
網目は、果肉が大きくなる速さに表皮の生長が追いつかず、表面に細かな亀裂が入り、そこから滲み出た分泌液がコルク化して盛り上がったものです。
一般的にネット系のほうが香り・糖度ともに強く、高級品種に多い傾向があります。
果肉の色による分類
メロンは果肉の色でも3タイプに分けられます。
- 青肉メロン:果肉が淡い緑色。すっきりとした上品な甘さ
- 赤肉メロン:果肉がオレンジ色。濃厚でコクのある甘さ
- 白肉メロン:果肉が白〜クリーム色。さっぱり控えめな甘さ
分類上は、メロンはすべて同じ種の仲間です。果肉の色や形の違いは、長い年月をかけた品種改良によって生まれてきました。
網目あり(ネット系)の代表品種
日本の高級メロン市場の主役は、ほとんどがネット系です。
代表的な6品種をご紹介します。
※記載の価格は、時期・お店・品質によって大きく異なります。あくまで目安としてご覧ください。
マスクメロン(アールス系)
マスクメロンは、アールス系メロンを温室で1株1果に絞って育てた最高級メロンを指すのが一般的です。
「マスク」はムスク(musk=麝香)のことで、その芳醇な香りが名前の由来になっています。
静岡県が主産地で、クラウンメロン、アローマメロンなどが代表ブランド。1本の木から1玉だけ収穫する栽培方法で、糖度と香りが最大限に引き出されます。
果肉:青肉 価格帯:家庭向け5,000円前後/最高級ブランドは10,000〜20,000円
夕張メロン
夕張メロンは、北海道夕張市で栽培されるブランド赤肉メロンです。
品種名は「夕張キング」。濃厚な甘さと芳醇な香りで知られ、日本の高級赤肉メロンの代名詞として全国的な知名度を誇ります。
果肉:赤肉 価格帯:贈答用5,000〜10,000円、家庭用2,000〜4,000円前後
クインシーメロン
クインシーメロンは、ネット系の赤肉メロンとして全国のスーパーに広く流通している代表品種です。
「クイーン(Queen)」と「ヘルシー(Healthy)」を組み合わせた名前と言われています。
夕張メロンよりも手頃な価格帯で、家庭用の赤肉メロンとして人気があります。
果肉:赤肉 価格帯:800〜2,000円前後
アンデスメロン
アンデスメロンは、家庭用青肉メロンの代表品種です。
名前の由来は「安心です」の略と言われており、価格・品質のバランスがよく、スーパーで最もよく見かける青肉メロンです。
果肉:青肉 価格帯:500〜1,500円前後
タカミメロン
タカミメロンは、青肉系の家庭用品種です。
小ぶりで食べ切りやすく、甘みもしっかりあり、初夏の家庭用メロンとして人気があります。
果肉:青肉 価格帯:500〜1,500円前後
肥後グリーン
肥後グリーンは、熊本県を主産地とする青肉メロンです。
ラグビーボールのような楕円形が特徴で、果肉は厚く香り高さと糖度の高さで知られます。
果肉:青肉 価格帯:1,500〜3,000円前後
網目なし(ノーネット系)の代表品種
表面がつるんとしたノーネット系のメロンは、ネット系と比べて価格が手頃で、日常のデザートに向いた品種が多いのが特徴です。
代表的な5品種をご紹介します。
プリンスメロン
プリンスメロンは、日本で長く親しまれてきた家庭用メロンです。
マクワウリ系と西洋系メロンを交配して生まれた品種で、皮は緑〜淡黄色、果肉は皮側が黄緑、種側がオレンジの二層グラデーションになるのが特徴です。
果肉:二層(黄緑〜オレンジ) 価格帯:500〜1,000円前後
ハネデューメロン
ハネデュー(Honeydew)は、アメリカで広く栽培されている青肉メロンです。
皮は淡い黄緑〜白色でつるんとしており、果肉は淡い緑色。甘みはおとなしめで、さっぱりとした味わいです。
日本の売り場では輸入品が多く、他のメロンより手頃な価格で並びます。
果肉:青肉 価格帯:500〜1,500円前後
キンショーメロン(金将)
キンショーメロンは、鮮やかな黄色い皮が特徴の白肉メロンです。
皮はつるんとした黄色、果肉は白〜クリーム色で、さっぱりと淡い甘さです。
見た目の華やかさから、贈答用の詰め合わせにもよく使われます。
果肉:白肉 価格帯:500〜1,000円前後
ホームランメロン
ホームランメロンは、熊本県を中心に栽培されている白肉メロンです。
皮は白〜淡い緑色でつるんとした見た目、果肉は白く、上品でさっぱりした甘さが魅力です。
果肉:白肉 価格帯:500〜1,000円前後
マクワウリ
マクワウリは、日本で古くから親しまれてきた在来のウリ類です。
植物学的にはメロンと同じ種の変種にあたり、細長い形や丸い形、黄色や緑色など品種も多様です。
甘みはメロンより淡白で、漬物や浅漬けにされることも。夏の地産地消の売り場でよく見かけます。
果肉:白〜クリーム色 価格帯:300〜800円前後
品種選びのポイント
それぞれの品種の特徴を踏まえて、シーンに合わせた選び方をご紹介します。
贈答用:マスクメロン・アールス・夕張
お中元や贈答用には、アールス系のマスクメロンや夕張メロンがおすすめです。
化粧箱入りで販売されることが多く、受け取る方の印象も格別です。
特にクラウンメロンや夕張メロンは、知名度の高さから「ハズさない贈り物」として重宝されます。
家庭用・しっかり甘いメロン:クインシー・肥後グリーン・タカミ
日常のデザートでしっかりメロンを味わいたいなら、クインシー(赤肉)・肥後グリーン(青肉)・タカミ(青肉)がおすすめです。
1,000円台〜3,000円前後で、ネット系ならではの香りと甘さをしっかり楽しめます。
家庭用・気軽に楽しむ:アンデス・プリンス・ホームラン
もっと気軽に日常的に楽しむなら、アンデスメロン(青肉)・プリンスメロン・ホームランメロン(白肉)がおすすめです。
1,000円前後で並ぶことも多く、家族のおやつにぴったりです。
華やかに見せたい:キンショー・マクワウリ
食卓の彩りや詰め合わせの一員としては、黄色いキンショーメロンやマクワウリも華やかで楽しい選択肢です。
500円前後〜と手に取りやすい価格で、メロン好きの新しい発見にもなります。
よくある質問
Q. 青肉と赤肉、どちらが甘い?
A. 糖度だけで言えば両方とも十分に甘く、品種や完熟度によって差があります。濃厚でコクのある甘さは赤肉、すっきりとした上品な甘さは青肉が得意と考えると選びやすいです。
Q. 網目のないメロンは安物なの?
A. そうとは限りません。プリンスメロンやホームランメロンのように、網目のない品種でも長く愛されてきたメロンは多くあります。価格は網目の有無というより、品種・産地・ブランドの組み合わせで決まります。
Q. マクワウリは「メロン」と呼べるの?
A. 植物学的にはマクワウリもメロンと同じ種の仲間です。日本では昔から「ウリ」として親しまれてきましたが、分類上はメロン類に含まれます。プリンスメロンのようにマクワウリ系と西洋メロンを交配した品種もあり、両者の距離は見た目ほど遠くありません。
まとめ
メロンの品種ガイドのポイントをおさらいします。
- メロンは網目あり(ネット系)と網目なし(ノーネット系)に大別できる
- 果肉の色では青肉・赤肉・白肉の3タイプ
- 贈答にはアールス・夕張、家庭用はクインシー・アンデス・プリンスなど
- 価格は数百円のマクワウリから、2万円級のアールス系まで幅広い
- 網目の有無にかかわらず、品種ごとに個性がある
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品種ごとの特徴や価格帯を知っておくと、売り場やギフトカタログを見るのがぐっと楽しくなります。
次にメロンを選ぶときは、シーンや気分に合わせて品種の違いも楽しんでみてくださいね。

