「小松菜はお浸しにするから、とりあえずお湯を沸かそう」
もしそう思っているなら、ちょっと待ってください!
実はその調理法、せっかくの小松菜の美味しさを逃してしまっているかもしれません。

えっ、小松菜ってお浸しにする野菜じゃないの?お鍋にお湯沸かしちゃったよ〜。

ちょっとストップ!実はお湯で茹でると、せっかくの栄養がお湯に溶け出しちゃうの。もったいないから、今日は茹でずに使うよ!
こんにちは、元スーパーの店員(青果担当)で、主婦歴18年のぱるとよです。
- 忙しい日々の中で、あと一品を「爆速」で作らなきゃいけない方
- せっかく食べるなら、野菜の栄養を「無駄にしたくない」方
- 小松菜特有の「青臭さ」や「苦味」がちょっと苦手な方やお子さん

店頭でお客さまと話していると、「小松菜とほうれん草、どう使い分けたらいいの?」とよく聞かれました。
実はこの2つ、似ているようで「扱い方」が正反対なんです。

ほうれん草はアク(シュウ酸)があるため下茹でが必要ですが、小松菜はアクが少ないので、下茹では不要。
今回は、元青果担当の私が一番理にかなっていると思う、「茹でない・逃さない・美味しい」小松菜の決定版レシピをご紹介します。
青果のプロが「茹でない」を推す理由

私が小松菜を茹でずに調理することをおすすめする最大の理由は、「食感」と「味の濃さ」です。
お湯で茹でてから水にさらして絞ると、どうしても水っぽくなり、小松菜本来の旨味や、水に溶けやすいビタミンまで流れてしまいがちです。

でも、生のまま炒めれば、余計な水分も栄養も出にくくなります。さらに、小松菜に含まれるビタミンAなどは油と一緒に摂ることで体への吸収率がグンと上がるんです。
短時間で加熱することで、小松菜特有の「シャキッ」とした心地よい食感を楽しめるんです。味がぼやけず、素材の味がダイレクトに楽しめますよ。
味の決め手は「あおさ」!

今回のレシピの隠し味は、なんと「あおさ」。
「野菜炒めにあおさ?」と思われるかもしれませんが、これが相性抜群なんです。
あおさの持つ豊かな磯の風味がプラスされて、一気に食欲をそそる味になります。
さらに、小松菜特有の「青臭さ」をあおさの香りがカバーしてくれるので、野菜が苦手な方でも食べやすくなりますよ。
【レシピ】小松菜と卵のあおさ炒め

- 小松菜:1束
- 卵:1個
- 鶏がらスープの素:小さじ2
- あおさ:小さじ1/2
- 油:適量
作り方
1)下準備: 小松菜はしっかり洗って根元を切り落とし、食べやすい大きさに切ります。

2)炒める: フライパンに油をしき、小松菜を炒めます。

3)卵を入れる: 小松菜がしんなりしてきたら、卵を割り入れてざっと炒め合わせます。

4)仕上げ: 最後に「鶏がらスープの素」、「あおさ」を加え、全体に混ぜたら完成です。


美味しく食べるための「唯一のルール」

この料理には一つだけ注意点があります。
それは、「出来立ての熱々を食べること」です。
時間が経つと、どうしても小松菜から水分が出てきてしまい、せっかくの食感や風味が落ちてしまいます。作り置きやお弁当にはあまり向きません。
「あおさ」の香りが立ち上る、作った瞬間が一番のご馳走です。ぜひ、熱々のうちに召し上がってください。
元青果担当直伝!美味しい小松菜の選び方

せっかく美味しく作るなら、一番いい状態の小松菜を選びたいですよね。
最後に、私がスーパーの現場で必ずチェックしていた「鮮度の見分け方」をお伝えします。

- 葉先: しなしなになっておらず、ピンとハリがあるもの。
- 茎: 根元からしっかりと立ち上がっていて、まっすぐ(ピンと)しているもの。
- 色: 葉の緑色が濃く鮮やかなもの。
これらが揃っている小松菜は、今回のような「炒め物」にした時のシャキシャキ感が段違いです!
スーパーに行ったら、ぜひ「茎がピンとしているか」を見てみてくださいね。
まとめ

- 茹でないのが正解: 小松菜はアクが少ないので、そのまま炒めることで食感と栄養をキープできます。
- 油と卵で満足感アップ: さっぱりしがちな小松菜も、油と卵のコクでご飯が進むおかずになります。
- あおさが隠し味: 磯の風味で青臭さが消え、野菜嫌いでも食べやすい味に。
- 選び方は「茎」を見る: 茎がピンとしていて、葉の緑が濃いものが新鮮な証拠です。
今までなんとなく茹でていた方は、ぜひ一度「そのまま炒める」方法を試してみてください。
「えっ、小松菜ってこんなに美味しかったの?」と驚くはずですよ!
